イラン
ジャファール・パナヒ監督の2003年の長編作品。イラン社会の絶望的な格差社会ぶりを描いた作品で、脚本はやはりアッバス・キアロスタミ。当然イラン当局の発禁処分を受けた。 ある白昼に開店したばかりの宝石店に強盗が。店主がピストルで撃ち殺される... ホ…
『チャドルと生きる』『オフサイド・ガールズ』などで知られるイランの映画監督、ジャファール・パナヒの長編デビュー作(1995年)。 あらすじに関してはこちら(Goo映画) http://movie.goo.ne.jp/movies/p29966/ 本作は、1995年カンヌ映画祭でカメラ・ドール(…
先日紹介したファルハディ監督の『別離』が2012.2.26、第84回アカデミー外国語映画賞に輝いたようだ。アカデミー賞初のイラン映画からの受賞になるとのこと。 第84回アカデミー外国語映画賞は『別離』!イラン映画が初受賞(Yahooニュース/Movie Walker) http…
『彼女が消えた浜辺』が国内公開になっているイランのファルハディ監督の最新作。国内ではアジアフォーカス福岡国際映画祭で上映されている。またベルリン国際映画祭作品賞金熊賞、主演俳優・女優賞銀熊賞他多数の国際映画祭で受賞している。 テヘランにある…
カンヌ映画祭批評家週間に出品された2003年のイラン映画で、イランで上映禁止処分された作品。家父長制家族を批判した作品。 アリ(Siavash Lashkari)はテヘランから4時間程の田舎町のパン(ナン)屋の息子。父(Mehran Rajabi)は典型的なイランの家父長的な父親…
バフマン・ゴバディ監督にこんなにユーモアの感覚があったなんて! 彼の全作品を追っている訳ではないが、『酔っぱらった馬の時間』や『亀も空を飛ぶ』などのシリアスな作風から一転... あらすじに関してはこちら(Goo映画) http://movie.goo.ne.jp/contents/m…
2006年イラン映画。イランにおけるドメスティックバイオレンス問題を扱った作品。『彼女が消えた浜辺』でエリー役を演じていたゴルシフテェ・ファラハニーが主演。 マリアム(Golshifteh Farahani)はテヘランの女子高校生。だが、彼女はたびたび学校に遅れて…
ベルリン映画祭銀熊賞に輝いた、イランのアシュガル(アスガー)・ファルハディ監督が2009年製作のイラン映画。すでに国内劇場公開&DVDリリース済みの作品。 本作のあらすじについてはこちら(Goo映画) http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD16747/ …
オフサイド・ガールズ [DVD]ジェネオン エンタテインメント 2008-05-23 Amazonアソシエイト by 以下の報道によると、先日、不明の容疑でつかまった、『オフサイド・ガールズ』で知られるイランのジャファル・パナヒ監督に、12月18日に禁固6年、外国の報道機…
2006年イラン映画。不本意にも長年別れなければならなかった男と女の邂逅とそれにともなう行き違いを描いたラブストーリー。 アジズ(Reza Kianian)は22年ぶりに彼の故郷であるカスピ海沿いの町に帰ってきた。だが、彼の家には、父は既に亡く、その代わりその…
日本でも女性を題材に何本もドキュメンタリーを撮影しているイギリスのフェミニスト・ドキュメンタリー作家、キム・ロンジノット。彼女がイランの文化人類学者であるジバ・ミル=ホセイニと組んで、イランの離婚事情を撮影したドキュメンタリー映画が本作。 …
27日付け朝日新聞夕刊によると、イランのアスガー・ファルハディ監督が、19日にテヘランで開かれた映画祭で、「国外に逃げた映画監督や俳優が、再びイランに戻って活動できることを望んでいる」と述べたことで、イラン政府から現在撮影中の映画撮影許可が取…
最近イラン映画『彼女が消えた浜辺』が話題になっている。本日の朝日新聞に掲載された沢木耕太郎の「銀の街から」でもこの作品が紹介されている。 拙ブログでも、この映画を撮ったアシュガル・ファルハディ監督の前作品『花火の水曜日』を2年前にいち早く紹…
モノクロームのフィルムで描かれた、とても不思議で独特な雰囲気を持ったイラン映画、『A Few Kilos of Dates for a Funeral (葬式用ナツメヤシ数キロ)』。 メインキャラクターは、イランのあまり車の通らない峠にあるガソリンスタンドに勤める二人の男、サ…
3月3日付の朝日新聞によれば、ジャファル・パナヒ監督が3月1日夜、テヘランの自宅でイラン当局によって逮捕されたという。 http://www.asahi.com/international/update/0303/TKY201003030003.html 報道によれば、当局は政治的理由による逮捕ではないとしてい…
2003年のイラン映画。海外へ亡命したイラン人の、望郷の思いを描く。なお、同名のフランスの小説(著者ヴェルコール、また小説を元にジャン=ピエール・メルヴィルによって撮られた映画もある)があるが、それとは全く関係がない。 シア[Siavash](Masoud Ray…
イランのサイード・アラムザデ監督によるイランの家父長制社会を揶揄したドタバタコメディで、2003年のイラン映画界で興行収入が最高であった映画1)。日本に紹介されるイラン映画といえば、国際映画祭に出品されるようなアート映画ばかりなので、イラン映画…
アメリカのインディーズ映画監督、カヴェ・ザヘディの自己のセックス中毒(というよりは売春中毒と言うべきか)歴を綴った驚きの自伝的映画『I am a Sex Addict (僕はセックス中毒者)』。イラン系と思しき監督の名前から、イスラム的価値観と西欧的価値観の間…
2005年カンブジア・パルトヴィ監督によるイラン映画。国内で一般劇場公開されたアボルファズル・ジャリリ監督の『少年と砂漠のカフェ』とは別作品。イラン北部の国境近くでトラッカー向けの食堂を営もうとする未亡人の、周囲からの偏見と無理解との苦闘を描…
日本で公開されているイラン映画のうち、イランの近代的な都市生活を描いたものは殆どないような印象を受ける。昨年公開されたパナヒ監督の『オフサイド・ガール』はイラン都市部の現代の女の子を描いてはいるが、イスラム原理主義社会における女性差別を描…