2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧
先日紹介した『大いなる旅』と同様フランスとアラブの国との共同製作映画で、こちらはアルジェリア。アルジェリアのフランスからの独立後、1960年代のフランスは経済成長により足りなくなった労働力を補うため、外国となったアルジェリアを含む旧植民地であ…
日本では今ひとつ注目されない王小帥(ワン・シャオシュアイ)監督作品だが、彼の昨年の作品でベルリン映画祭でエキュメニック賞を受賞した『左右(英題: IN LOVE WE TRUST )』の英語字幕付きDVDのリリースがアメリカで予定されている。中国本土では既にDVDが発…
監督カン・ウソク、製作シン・チョルという1990年代の韓国映画を引っ張っていったゴールデンコンビによる申シネ製作の1992年度韓国映画。この二人は、現在はバラバラに活動してはいるが、当時は『幸福は成績順じゃないでしょう』、『トゥーカップス』など、…
台湾=親日という思い込みを持っている人は多いだろう。しかし先日の尖閣諸島領有を主張する団体の行動に対する馬英九政権の対応を見る様に必ずしもそうとは言えない。実は1970年代、80年代には盛んに反日、抗日映画が作られた時期もあった。その代表格は本…
用例: 척하면 삼척이지 出典: 『マヨネーズ』10'10" 意味: これといったら三陟だ(見なくても分かる、明らかだ) 曺喜澈著『韓国語 辞書にない俗語慣用表現』(2004,白帝社)にあり 用例: 소도 비빌 언덕 보고 눕는다꼬(고) 出典: 『マヨネーズ』46'20" 意味: …
2007年、女流のチェン・シンイー監督による台湾映画。国内では2008年9月アジアフォーカス・福岡国際映画祭で『神も人も犬も』の題名で上映されたようだ。最近の台湾映画はチェン・ウェンダン監督の『深海 Blue Cha Cha』など人間の心理的な側面に焦点を当て…
奇才キム・ギヨン監督の1977年作品。この頃の韓国の映画市場は国産映画に人気がなく洋画ばかりに人気が集まる状況であった。この状況に対し韓国政府は反共映画もしくは社会的視線の欠落した優秀な芸術映画を製作した映画会社に対し映画輸入枠を割り当てる映…
嫌な事件が起きたものだ。今の段階で犯人は分からないが、ひょっとすると2.26事件や5.15事件を気取って起こしたテロなのではないかという気がする。「国民の不興を買ってる悪徳厚生労働省の元幹部に天誅を」と事件を起こせば国民の支持を得られる...何かそん…
『頭師父一体(ボス・マイ・ヒーロー)』、『色即是空(セックス・イズ・ゼロ)』の頭師父フィルムの作品。監督、主演とも『色即是空』のメンバーが再結集。『色即是空』はシモネタ全開コメディーであったが、本作品は意外にも社会派コメディとなっている。考え…
日本では恐山のイタコや、沖縄のユタなどに僅かに残るシャーマニズム。しかし韓国では現代でも人々の精神生活を支える影の存在として未だ大きな影響力を持っている。とは言え韓国のシャーマニズムを司るムーダン(巫堂)は、崇められる存在であると同時に蔑ま…
화상아 使用例: 난 매일 힘들고, 매일 후회 한다. 이 화상아, 어! 訳: 私は毎日辛く、毎日後悔しているわ。 このお気楽者! 状況: 失業者になっても、「今の暮らしを後悔しない」などと書いた歌詞を作っている夫を見て、家族の生活を支えている妻が夫に言う言…
フランスのモロッコ系移民の親子の、メッカへの巡礼の旅を描いたロードムービー。ロードムービーは数多いが、おそらく西欧で制作されたロードムービー中、メッカ巡礼を題材にしたものはほとんどないだろう。ひょっとすると初めてかも知れない。それを宗教的…
「発掘された過去」第2弾の最後は、『漁火(어화)』。極光映画製作所第1回作品とあるが、これはどうも松竹の子会社らしく、監修は島津保次郎、音楽は松竹管弦楽団、編集はなんと吉村公三郎、とポストプロダクションの技術スタッフは松竹大船の面々で固めてい…
再び、『発掘された過去』第2集より映画紹介。 本集収録の2番目の映画は1938年製作の『軍用列車』。付属のパンフレットの記述によると、本作品は植民地下朝鮮最初の「親日(反民族的)」映画だということだが、逆に言えば1938年まで親日映画は作られなかったと…
先日紹介した韓国映画資料院が刊行した『発掘された過去』第2弾より、現存最古の朝鮮トーキー映画『迷夢』を紹介する。この映画は中国の中国電影資料館(←長春映画撮影所←満映撮影所)で保管されていたのを映像資料院で2005年に韓国に複製して持ち帰った作品。…
チベットを題材にした中国映画であるが、なぜか主演女優が韓国人という不思議な映画(もちろん韓国人をキャスティングする必然性なし)『ガンラメイド (2009年あいち国際女性映画際公開邦題は、チベットの音調)』。その事情は、レコードチャイナの記事によると…
今年の東京国際映画祭で公開されたらしいので、映画そのものの紹介は省略。 脚本&監督はユン・ソンホであるが、この人はかなりロジカルなタイプ。この映画で何を主張したいかはかなりクリアに分かる。映画の中でも何度も繰り返されるが、意志の「疎通」。し…