yohnishi’s blog continued

webry blog から引っ越してきたブログです

2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『サタンタンゴ』DVDが到着

先日、タル・ベーラの『サタンタンゴ (Satangango)』DVDが近日発売になると書いたが、注文していたDVDが到着した。 期待していた画質だが、残念ながらアナモルフィック収録ではなく、やはりレターボックス(ユーロピアン・ビスタ)。但し、FACET Videoによって…

映画『太白山脈』と小説『太白山脈』

韓国社会に思いを巡らす際に常に根底に考えておかなければならないことは朝鮮戦争(韓国では一般に「韓国戦争」もしくは「625[ユギオ]戦争」[=1950.6.25に勃発したことから]と言う)の影響である。日本の歴史教科書にも朝鮮戦争は載っているし、また朝鮮戦…

イラン映画への既成概念を破る『花火の水曜日(原題: Chahar Shanbeh Souri)』

日本で公開されているイラン映画のうち、イランの近代的な都市生活を描いたものは殆どないような印象を受ける。昨年公開されたパナヒ監督の『オフサイド・ガール』はイラン都市部の現代の女の子を描いてはいるが、イスラム原理主義社会における女性差別を描…

高校「情報科」のお寒い実態

先日、ある都道府県の公立高校の先生と話す機会があった。その先生は情報科担当で今春新たな高校に赴任したのだが、職場でトラブル続きなのだという。その先生は情報科担当なのだが、もう一人の情報科担当の先生や校長と上手くいかないと言う。で話を聞いて…

タル・ベーラの『サタンタンゴ』 NTSC版DVDが発売

"Satantango" Béla Tarr (1994) 上映時間が7時間以上に及ぶタル・ベーラの『サタンタンゴ』。既にPAL盤はイギリスのArtificial Eyeから発売されている(リージョン2)が、NTSC盤がアメリカのFACETからいよいよ出る。元々は一昨年の秋か暮れに出るはずだったの…

ベトナム養子の故郷への帰還 - 『ダナンから来た娘』

1975年南ベトナム陥落前夜、2000人以上のベトナム人の子供たちがベトナムを離れアメリカに向かった。彼らの多くはアメリカ人との混血(アメラシアン)であり、ベトナムが社会主義化された後迫害される虞があるとして、アメリカが「人道的」にアメラシアンの孤…

『ガザに死す(Death in GAZA)』 - 監督が命を掛けて撮った最後の映像

イスラエルとパレスチナの軍事衝突の最前線における模様を子供たちの暮らしぶりを中心に記録したドキュメンタリー映画。本作品を作ったビデオジャーナリスト、ジェームズ・ミラー(James Miller)は、2003年 パレスチナ人による自爆攻撃の最も激しいヨルダン川…

韓国映画 『カッコウも夜に鳴くのか?(邦題: カッコーの啼く夜 別離)』

チョン・ジヌ監督1980年度作品であり、同監督の「鳥」シリーズ三部作のトップを飾る作品。チョン・ジヌは1970-80年代、イム・グォンテクとともに韓国映画界を率いた監督であり、特に韓国映画最初の同時録音を行うなど、韓国映画界に最新の映画技術導入に力を…

「恥ずかしい」は、韓国語では....

「恥ずかしい」に相当する韓国語は何か...と日本人の韓国語学習者に問うと、まず出てくるのが부끄럽다であろう。しかしネイティブの韓国人に言わせると、「ちょっと違う」 確かに教科書にまず初めに出てくる「恥ずかしい」と言う意味の単語は부끄럽다である…

ワン・シャオシュアイ監督の未公開映画 『青紅(チンホン)』 (シャンハイ・ドリームズ) - 中国映画

ワン・シャオシュアイ監督作品(2005) 日本では『ルアンの歌』しか一般劇場公開されていないワン・シャオシュアイ監督の作品。これ以外は『ザ・デイズ(冬春的日子)』と『北京の自転車(17 歳的単車)』が映画祭公開されているのみ。本作はカンヌ映画祭で批評家…

映画『サラエボの花』 - その背景

2006年度ベルリン映画祭で金熊賞を取った『ボスニアの花』がレンタル開始となったので借りて見てみた。多くの日本人にとってはなぜこの映画が金熊賞だったのかという理由が見えてこないに違いない。1995年に起こったボスニア戦争はヨーロッパの人たちにとっ…