yohnishi’s blog continued

webry blog から引っ越してきたブログです

2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧

米国 デジタルミレニアム著作権法大幅緩和か?

日経BP社のサイト、PC Onlineに林伸夫氏が「iPhone破りは合法か?」という記事を載せている。 http://pc.nikkeibp.co.jp/article/column/20100727/1026477/ (リンク先をクリックすると会員登録を求められる場合がある) この記事によれば、米国で2000年10月に…

『D.I』のエリア・スレイマン監督最新作『Le Temps qu'il reste』

2009年カンヌ映画祭競争部門出品作。エリア・スレイマンの家族と自身の自伝的要素を盛り込みながら、一家族からみた1948年イスラエル建国から現在までの、自分たちの土地に留まりながらも、その「国」におけるマイノリティとして暮らさざるをえない、イスラ…

7月韓国盤DVD化、韓国映画評価

7月に韓国でDVDとして刊行された(される予定の)韓国映画の、韓国の映画情報サイト、シネ21(一部ダウム映画)における評価を以下にまとめてみた。以下、発行日は Yesasiaサイト記載の発行日、分野はシネ21の区分によるもの、評価平均は評論家及び一般ネチズン…

キューバに住む韓国人移民の現在を訪ねる『時間の踊り』

1905年、大韓帝国末期、当時の韓国の新聞に1編の広告が掲載された。メキシコで三年間働けば、3年後大金を稼いで韓国に戻れる。だがこの広告は罠だった。この広告に応じて応募してメキシコに渡った韓国人は約1000人。しかしこの広告に応募して渡った韓…

北京の麻薬中毒者を追ったドキュメンタリー『紙飛行機』

やはりINAの趙亮作品集より、2001年の長編ドキュメンタリー『紙飛行機』。本作品では北京の麻薬中毒の若者たちの姿を追う。 経済発展に湧く中国、北京。だがその影には発展から取り残され失業中の若者たちが増えている。それらの若者たちの中には麻薬に手を…

日韓の狭間で苦しむ在日韓国人の苦悩を描く今井正監督『あれが港の灯だ』

日韓の狭間で苦しむ在日韓国人の苦悩を描く今井正監督『あれが港の灯だ』 1961年、まだ日韓国交回復前の段階で日本と韓国との狭間で苦しむ在日韓国人の胸中を描いた希有な映画。監督は戦後民主映画の機種として活躍した今井正。脚本は2003年92歳で亡くなった…

突然父が失踪した家族の衝撃を描くイスラエル映画『テヒリーム』

2007年製作のイスラエル映画。突然父親が失踪した家族のその後を追った作品。 現代のイスラエル。イェルサレムに住むカウフマン一家は夫エリ(Shmuel Vilozni)、妻アルマ(Limor Goldstein)、中学生(多分)の息子ムナハム(Michael Moshonov)と小学生の息子デビ…

血縁に頼らない代替家族の可能性を追求する 『5人は多すぎる』

『僕の歌は...』を撮った高校教師と自主映画監督の二足のわらじを履くアン・スルギ監督の作品。テーマはソン・ギヨン、キム・テヨン共同監督の『家族の誕生』に重なる部分がある。 母子家庭に育った16歳の家出少年ドンギュは、友人チョルミンの家に転がり込…

小泉劇場の再来を狙って失速?「民主党をぶっ壊」した菅政権

選挙直前に消費税10%増税を打ち出して失速してしまった菅政権。民主党を責任政党にしたいという菅首相の思いは分からないでもない。しかしなぜ党内協議も不充分のままに持ち出したのか、さらに増税が不可避だとしても、なぜ消費税で、かつ10%でなければなら…

大島渚の創造社、創立作品『悦楽』

1965年、大島が松竹退社以後、創造社を設立してその1回目の作品が本作。ある青年が、女性に対する遂げられない思いを抱えながら、ふとしたことで手に入った3000万円を使って、その代償を求めて彷徨するという作品。原作は山田風太郎の「棺の中の悦楽」。 あ…

『パリ20区...』のローラン・カンテ監督作品『人事 (Ressources humaines)』

『パリ20区、僕たちのクラス』が結構面白かったので、ローラン・カンテ監督、これ以前にどんな作品を撮っていたのだろうと情報を漁ってみたら、フランスで、『パリ20区、僕たちのクラス』のカンヌ映画祭パルム・ドール受賞を記念して、ローラン・カンテ監督…

イ・ジェヨン監督の最新作『女優たち』

イ・ジョンジェとイ・ミスクが出演し、不倫を扱った『情事』、ヨン様が出演し好色な両班を演じた『スキャンダル』で知られるイ・ジェヨン監督の最新作。元々『情事』『スキャンダル』などで韓国の倫理意識に挑戦してきた監督だが、『多細胞少女』で韓国では…

ニューヨークを舞台にユダヤ女性とアラブ女性の友情を描く『Arranged』

パームビーチ・ユダヤ映画祭、バークシャー国際映画祭で観客賞を受賞した作品。必ずしもプロの目から高い評価が与えられている訳ではないが観客から高い支持を得ているのが特徴。ニューヨークの小学校で働く新米のユダヤ人教師とアラブ人教師の友情を描く。 …

日本の芸能プロダクションに商機あり? パク・ヨンハ自殺

2010.7.6付け朝日新聞では、パク・ヨンハら韓国芸能人の自殺が相次ぐことに関して、韓国の芸能人とマネジメント会社との契約が「奴隷契約」と呼ばれる程制約の多いこと、それを嫌って独立が流行しているものの、演技や芸能活動に集中することができず煩雑な…

大衆プログラムピクチャーの王道を行く韓国大ヒット映画『義兄弟』

現在のところ今年度の韓国映画で最大のヒットとなっていると思われる『義兄弟』。作戦の失敗の責任を問われて国家情報員を首になった男と、北朝鮮の対南工作員でありながらも本国から見捨てられた男の、互いの腹を探り合いながらの協力関係を描く。 2000年の…

中国国境警備隊の治安活動を追う 趙亮監督ドキュメンタリー『罪と罰』

フランスINA、趙亮作品集DVD収録の一編。中国-北朝鮮国境、鴨緑江川岸の遼寧省・太平湾(中朝国境の町として有名な丹東から北東に川をしばらく遡ったところにある)において、町の治安を警察の代わりに担う国境警備隊の青年たちの日常を追う。 太平湾では、国…

朝鮮戦争60周年を期に、パク・サンホ監督『非武装地帯』DVD化

本年6月25日に朝鮮戦争勃発60周年を迎えた。朝鮮戦争は韓国では「韓国戦争」もしくは「625(ユギオ)戦争」と言われている。これを記念して韓国映像資料院からパク・サンホ監督の映画『非武装地帯』(1965年)がDVD化された。本作品は第13回アジア太平洋映画祭グ…

『安陽の赤ちゃん』王超監督の最新作『Memory of Love』

現在フランス資本で主に撮っている中国の映画監督王超(ワン・チャオ)。日本でも劇場公開された『安陽の赤ちゃん』、ナント三大陸映画祭に出品された『Jour et Nuit』、カンヌ映画祭、ある視点賞を取った『Voiture de Luxe / 江城夏日』に引き続いて撮った最…