yohnishi’s blog continued

webry blog から引っ越してきたブログです

2012-03-01から1ヶ月間の記事一覧

『Snow Flower and the Secret Fan』 - リサ・シー代表作の映画化

『スモーク』『ジョイラック・クラブ』『チャイニーズ・ボックス』などで知られる香港出身中国系アメリカ人ウェイン・ワンの最新作。李冰冰、および韓国女優チョン・ジヒョンが主演。原作は中仏混血のリサ・シー(パリ生まれ、ロサンジェルス育ち)の同名小説…

体面を救わなければ北朝鮮は動かない

北朝鮮の「人工衛星」発射が近づいている。 これに対し、「国際」社会が圧力を強めていると報道され、北朝鮮が態度を変えるのではないかと期待している向きもあると思うが、今の「国際」社会の戦略は決定的に間違っており、発射を撤回することはないだろう。…

『茂山(ムサン)日記』 - 韓国における脱北者の希望なき日常を描く

2011年に韓国で『番人』『豆満江』と並び話題となったインディー映画の一角。韓国では無視されがちな韓国における脱北者の日常生活を描く。 スンチョル(パク・ジョンボム)は脱北者。ハナ院(脱北者に対して、韓国社会への適応訓練を行う施設)を出たが、金もな…

3月韓国盤DVD化、韓国映画評

2012年3月以降に韓国でDVDとして刊行された(される予定の)韓国映画の、韓国の映画情報サイト、シネ21(一部ダウム映画)における評価を以下にまとめてみた。以下、発行日は Yesasiaサイト記載の発行日(1月以降はYes24の発行日記述による)、分野はシネ21の区分…

『東京原発』 - 3.11以前に原発技術に関して問題提起していた映画

福島原発事故にさかのぼること8年前に既に原発技術に問題提起をしていたブラックコメディ映画。今見ると、この作品で提起されていた問題の一部が現実なものとなっていて、単純に笑えないというところが恐ろしい... あらすじについてはこちら(Goo映画『東京原…

『敵との同衾』 - 農村を舞台にした朝鮮戦争コメディ

朝鮮戦争中、一時北朝鮮人民軍に占領された地域は、彼らが国連軍に追われ退却する際に多くの住民が殺された。しかし京畿道平沢(ピョンテク)のある村では、村人が人民軍兵士と親しく交わり、彼らが退却すた際もも周囲の村で多くの住民が殺されたにもかかわら…

『最終兵器 弓(ファル)』Blu-ray / DVD画質比較

『最終兵器 弓(ファル)』のアメリカ盤はBlu-rayとDVDのコンボなので、果たしてどれぐらい画質差があるのかを撮影してみた。プロジェクターでスクリーンに投影したものをデジカメで写したもの。撮影画面は、全体画面の一部分であり、やや斜めから撮影している…

ハンガリー・ベスト12映画に選ばれた『シンドバッド』

『アラビアン・ナイト』の中の「シンドバッドの冒険」に触発されて書かれたハンガリーの小説家・ジャーナリスト、ジュラ・クルディ(Gyula Krudy)の「シンドバッド」連作小説(1911-17)をモチーフにして作られた映画作品。19世紀ハンガリーを舞台に、シンドバ…

『ララ・サンシャイン』 - 理論派キム・アロン監督長編デビュー作

『ハロー・マイラブ』(2009)のキム・アロン監督の長編デビュー作。女性の強姦によるPTSDを扱った作品。 ララことキム・スジン(ヤン・ウニョン)は映画脚本家。現在彼女は映画プロダクション社長パク・チョルン(イ・チャニョン)とともに次回作の企画に取り組ん…

新聞備忘録: タイムマシンで戻っても原発事故防止不可

2012年3月11日朝日新聞書評欄 生物学者福岡伸一の、大鹿靖明著「メルトダウン」(講談社)に対する書評での記述。 「私は事故後、関係者が次のようにひとりごちるのを聞いたことがある。もしタイムマシンに乗って過去に戻り、来る3月11日に何が起きるかを絶叫…

民営化するとサービス向上って本当?

先日、我が家のポストにあて先も番地のまったく異なる「郵便」物が放り込まれていた。厳密に言うと「郵便」物ではない。民間のメール便だからである。 しかし、郵便局のちゃんとした郵便物なら間違っていると付箋を貼ってポストに放り込めばすむところだが、…

3.11

今日は、東日本大震災1周年。改めて犠牲者のご冥福を祈るとともに、未だに避難生活の続く人々の一日も早い復興を祈りたい。 ところで、この機会に改めてこの映画を見るのはどうであろうか? 東京原発 [DVD]GPミュージアムソフト 2004-09-25 Amazonアソシエイト…

海外盤DVDでしか見られない日本映画(3) - 『黒い太陽』(1964)

日活、蔵原惟繕監督の1964年作品。蔵原惟繕監督といえば、裕次郎や浅丘ルリ子の出るプログラムピクチャーの監督というイメージがあるが、どうしてどうしてこんなとんがったアヴァンギャルドな作品も作っていたのである。 クライテリオン盤のジャケット解説に…

『最終兵器 弓(ファル)』- 2011年韓国最高の興行成績を残した韓国映画

2011年に韓国における興行成績で、韓国映画中最高の700万人台観客動員を記録した作品。朝鮮時代を背景にした歴史アクションもの。第32回青龍映画賞で最大観客賞、主演男優賞、助演男優賞、新人女優賞、技術賞を受賞。 本作品は、朝鮮朝時代、1623年に起こっ…

『医学士ムンナ兄貴』 - インド版『頭師父一体』

先日、『3バカに乾杯!』を評したが、この映画を演出したラジクマール・ヒラニ監督に関するWikipedia英語版の記述によれば、ヒラニ監督はボリウッド映画の革新者として高い評価を得ていると書かれているので、他のヒラニ作品をあさってみようと入手したのが…

アンゲロプロス 国内盤 BD 刊行予定

紀伊國屋書店から、アンゲロプロスの作品がBlu-ray化されるようだ。 http://www.kinokuniya.co.jp/label/20120222112455.html 4月28日発売 ◎永遠と一日 KKBS-31/4523215073011/紀伊國屋書店/¥6,090(本体価格¥5,800) ◎霧の中の風景 KKBS-32/452321507…

『ヘファ、ドン』 - 2011年韓国独立映画話題作

2011年韓国で公開された『番人』『茂山日記』と並ぶインディーズ映画の話題作。高校時代に未婚のまま妊娠してしまった女性のその後の心の痛みを描く。 ソウル郊外に住む22歳のヘファは、動物病院で働らきながら、飼えなくなった犬の救済活動を行っている。一…