yohnishi’s blog continued

webry blog から引っ越してきたブログです

2012-08-01から1ヶ月間の記事一覧

伊藤博文暗殺を思わせる丹羽大使襲撃事件

先日安重根のプロパガンダ映画を見たせいかどうかは分からないが、丹羽駐中日本大使の車を襲って日章旗を奪った事件、安重根の伊藤博文暗殺を連想させる。 丹羽大使は代表的な親中派人士。いくら日本憎しとはいえ、親中派大使の車から旗を奪うなんてとは思う…

『走出五月』-恋愛&肉親への情愛を描くも、穿って見れば極めて政治的

祖父母への愛情と恋愛を絡めて描いたロマンス台湾映画であるが、新台湾アイデンティティを定義しかねない『セデック・バレ』に対抗した作品だと考えると、実は極めて政治的・イデオロギー的意図が隠されているのではないかと勘ぐりたくなる映画。 台北の音大…

8月韓国盤DVD化、韓国映画映画評

2012年8月以降に韓国でDVDとして刊行された(される予定の)韓国映画の、韓国の映画情報サイト、シネ21(一部ダウム映画)における評価を以下にまとめてみた。以下、発行日は Yesasiaサイト記載の発行日、分野はシネ21の区分によるもの、評価平均は評論家及び一…

『道 - 白磁の人』 - その後の消息

『道 - 白磁の人』関係者より聞いた話... 日本 国内の観客動員数は今のところ6万2000を越えた程度だが、事前予想よりはだいぶ健闘。もっとも出資者は200万人動員したい、と言ってたそうだが。そのうち1万人は山梨県内ということで、山梨県としてはかなり健闘…

『星たちの故郷』 - 韓国ホステス映画ジャンルを開拓した1974年の大ヒット映画

本作は『風吹くよき日』『旅人(ナグネ)は休まない』『馬鹿宣言』『膝と膝の間』等で知られるイ・チャンホ監督のデビュー作にして、当時大ヒットを記録し、「ホステス映画」というジャンルを確立した、韓国映画史史上一時代を画した作品。原作はチェ・イノの…

フクシマに関する憂鬱なる、2つの消息

「アイナメから基準の258倍セシウム 福島第一原発沖」 朝日新聞デジタル(2012.8.22) http://www.asahi.com/national/update/0821/TKY201208210502.html 福島原発からの放射能の流出が、今だ止まっているとは思えない。仮に原発本体からの流出が止まったと…

韓国の交通カード事情(まとめ)

以下、旅行者向けに韓国交通カード互換性事情を簡単にまとめてみると... 2006年に韓国産業資源部がまとめたKS X 6923(及びISO 14443)規格準拠のスマートカードであれば、センスパスカード等一部使用地域を除いてどこでも使える。現在これに対応しているのは2…

韓国の交通カード事情

今回旧型T-moneyが使えたり使えなかったりしたので、韓国交通カード事情はどうかと思って、主にWikipedia韓国語版の記述を見ながら動向をまとめてみた。 以下交通カード事業者別に記述する。 ○ソウル特別市バス運送事業組合 ・ソウル交通カード(および U-pas…

韓国バス事情3

市内バス編(2) 安東 安東のバスターミナルは以前は駅のすぐ脇にあったが、しばらく前に駅から西に4kmのところに移転。駅前のバスターミナル跡地には大型スーパーのホームプラスが進出。地元ではこれで在来市場が壊滅するのではないかと噂されている。ホーム…

韓国バス事情2

今日は市内バス編。 ソウル まずはソウル周辺のバス停。最近(といっても李明博のソウル市長時代からか)の韓国のバス停は、路面電車式に道路の中央にバス専用レーンがあって、それに電停のように中央にバス乗降場が設けられている。上は江南駅前のバス停。下…

韓国バス事情1

先日韓国に行ってきたが、最近のバス事情を紹介する。 高速バス まずは、東ソウルバスターミナル。最寄りの地下鉄駅は、2号線の江辺。慶尚北道、江原道方面のバスが便利。安東行きは、ほぼ20分おきに出ており、だいたい3時間程度。鉄道だと清涼里からになる…

こんな韓国映画の紹介って、アリ?

児玉愛子さんという韓流専門芸能ライターが書いている、産経系のWebサイト Zakzakに連載している、以下の韓国映画紹介 「韓国映画濡れ場百選」 http://www.zakzak.co.jp/entertainment/rensai/entertainment-r17152.htm うーむ、どう考えても、実際の映画の…

韓国映画『高宗皇帝と義士・安重根』 - 「旧韓末・時代劇」DVD-BOXより

7月に韓国映像資料院が刊行した、「旧韓末・時代劇」DVD-BOX収録の一作。監督は、チェ・インギュ監督の『自由万歳』(植民地からの解放後最初の映画として知られる)で武力闘争を主張する主人公の独立運動家、チェ・ハンジュンを演じた俳優のジョン・チャング…

『ゴジラ』のBlu-rayはCriterion版を買うべき理由

今年1月、アメリカCriterion Collectionから『ゴジラ』のBlu-rayがリリースされた。もちろん本作品に関しては東宝版も既に出されており、わざわざアメリカ版を購入する意味はなさそうだが、実は違う。特典の充実振りが全く異なるのである。 東宝版のBlu-ray…

韓国の最近のニュースから

8/10まで6日ほど韓国へ休暇を取って出かけていた。その間に新聞やTVで見た韓国のニュースを拾ってみると... ●韓国の不動産取引量、前年比40%下落 今までイケイケどんどんで来た韓国の不動産業界だが、前年比で40%下落したことが明らかに。韓国発のサブプライ…

『レイト・オータム』 - 雰囲気は悪くないが

以前、岸恵子、萩原健一主演、斉藤耕一監督の『約束』(1972)を見たことがある。とても切なく、切迫感があって良い作品だったという記憶がある。残念ながらDVD化されておらず再度見る機会に恵まれていない。 で、実はこの作品のオリジナルは、韓国、イ・マニ…

今更ながら『グラン・トリノ』評

だいたい私はあまのじゃくなので、皆が皆見る映画、ハリウッド映画の名作などというものは避けて通る口。ただ、本作は評価は高いものの、日本国内では余りヒットしなかったようだ。それにクリント・イーストウッドの映画は何か一言、言いたくなる。という訳…

映画におけるキュビズムまたはエッシャーの騙し絵 -『ロマンス・ジョー』

イム・スルレ監督がプロデューサーを勤めた、シネ21新人監督発掘プロジェクトで製作された韓国映画。監督は長年ホン・サンスの助監督を努めたイ・グァンググ。キュビズムもしくはエッシャーの騙し絵のような映画のナレーティヴが、視聴者を幻惑する。 田舎か…

「お手本の国」は意外とウソではない - 『「お手本の国」のウソ』

田口理穂ほか,2012,『「お手本の国」のウソ』、新潮社(新潮新書) この本を手に取ろうとする方は、例えば、「ドイツは戦争責任を反省しているが、日本はあまり反省してないというのはやっぱりウソで、ドイツだってあまり戦争責任を反省していないんだろう。日…

恋人たちの思いへの心理主義的接近 - 台湾映画『河豚』

『乱青春』の李啓源監督によるラブ・ロマンス映画。『乱青春』もいささか実験的な心理主義的アプローチが目立ったが、本作も美しい映像を駆使した心理主義的、象徴的表現で、揺れる情感を描写する。 夫と二人暮らしの小尊(潘之敏)は、台北の百貨店でエレベー…