yohnishi’s blog continued

webry blog から引っ越してきたブログです

2011-05-01から1ヶ月間の記事一覧

5月韓国盤DVD化、韓国映画評価

2011年5月に韓国でDVDとして刊行された(される予定の)韓国映画の、韓国の映画情報サイト、シネ21(一部ダウム映画)における評価を以下にまとめてみた。以下、発行日は Yesasiaサイト記載の発行日、分野はシネ21の区分によるもの、評価平均は評論家及び一般ネ…

ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督長編デビュー作『Kasaba - 街』 - トルコ映画

今年カンヌ映画祭でグランプリを取った、ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督の長編デビュー作。トルコのある田舎町の情景を子供たちの視線で描いた作品。あらすじらしいあらすじがなく、いわば子供の目から見た心象風景画といった趣。 あらすじに関してはこちら(…

班目発言を巡る騒動の裏には...?

先日、福島第1原発が12日に海水注入の中断をしたかどうかでごたごたがあった。班目原子力安全委員長が、海水の注入を続けると再臨海の危険性があると発言したとか、ないと発言したとかで、内閣が東電に対して海水注入冷却中断の指示をした、しないの騒動だ。…

テオ・アンゲロプロス『ユリシーズの瞳』DVD評

テオ・アンゲロプロスが1996年にフランス、イタリア資本で撮った作品。それまでギリシャ現代史を扱っていたアンゲロプロスが、視点をバルカン半島に拡大した作品と言って良い。 あらすじはこちら(goo映画) http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD17…

1975年レバノン内戦を生活者の視点で描く 映画『西ベイルート』

『Lila dit ça(リラは語る)』のジアド・ドウエイリ監督の長編デビュー作品。1975年のレバノン内戦の模様を西ベイルートに暮らす少年の目=生活者の視点から描いた作品。 タレク(Rami Doueiri)は、イスラム教徒の住む西ベイルートに住み、教育熱心な両親の方…

韓国では、Blu-rayがあまり売れないが...

先日も書いたが韓国でのBlu-ray市場がなかなか立ち上がらないようだ。Blu-rayで買いなおしたいな、というタイトルも無きにしも非ずなのだが、DVDでは、とフルプライスがでてしばらくすると値下げして出て来るので、BDも同じパターンなのでは、と思って待って…

田舎刑事の意趣返し 韓国映画『亀走る』

アリの7割は働いていないでぶらぶらしているというが、そのぶらぶらしている7割がいざという時に重要なのだ、という議論がある。本作品はそれを地で行くような刑事ドラマ映画。主演は『追撃者(チェイサー)』のキム・ユンソク。 舞台は忠清南道の礼山(イェサ…

非常にスマート!! イラン映画『彼女が消えた浜辺』

ベルリン映画祭銀熊賞に輝いた、イランのアシュガル(アスガー)・ファルハディ監督が2009年製作のイラン映画。すでに国内劇場公開&DVDリリース済みの作品。 本作のあらすじについてはこちら(Goo映画) http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD16747/ …

韓国盤『黄海』DVDに関する注意

韓国盤『黄海』ディレクターズカット版DVDが昨日韓国で発売されたようだが、韓国のネットの書き込みを見ると英語字幕が削除になったようだ。事前の情報では韓国語・英語字幕付きとリリース予定が発表されていたので、もし韓国語は分からないが英語字幕で見よ…

犯罪スリラー 韓国映画『深夜のFM』

2010年秋に公開された犯罪スリラー映画。子供が人質に取られた人気FMディスクジョッキーが主人公。 コ・ソニョン(スエ)はシングルマザーの映画音楽専門の人気FMディスクジョッキー。だが娘の病気を治すため、降板しアメリカに行くことを決意し、今晩の放送が…

韓国映画 海外ビデオディスクの話題

韓国のDVD, Blu-rayフォーラム dvdprimeより話題。 ・『キム・ボンナム殺人事件の顛末』Blu-rayにトラブル 購入希望者から代金先払いで予約購入を募って作られ、5月に出た上記ディスクに、エンディングロール10秒ほど欠落があるのが発見。リコールするかどう…

台湾盤ビデオディスクの注目リリース

一つ目は、 侯孝賢1995-2001經典電影系列 Hou Hsiao Hsien Film 1995 - 2001 Collection のリリース。 『好男好女』『南國再見,南國(憂鬱な楽園)』『海上花(フラワーズ・オブ・シャンハイ)』『千禧曼波(ミレニアム・マンボ)』の4作品が含まれる。出版元は台…

外国人労働者の立場から台北を見た映画『ピノイ・サンデー』

NHKが資金援助してアジア映画の製作をプロモートするプロジェクトの一環として作られた台湾映画。外国人労働者の視点から切り取られた台湾の風景が新鮮! 台北で働くフィリピン人労働者のタド(Bayani Agbayani)とマニュエル(Jeffrey Quizon)は自転車工場で働…

キム・テヒファンのための韓国映画 『グランプリ』

既に日本では『リベラ・メ』『風のファイター』『ホワイト・バレンタイン』などが公開されておなじみのヤン・ユノ監督の最新作。落馬&骨折事故を起こして傷心の女性騎手の再起の物語。監督の故郷である済州島が舞台の一つとなっている。 スンデクク食堂の娘…

日本は自然エネルギー大国だなんて無反省に今更言うな!!

昨日の夕方NHKのニュースを見ていたら、日本は実は自然エネルギー大国であり、地熱発電の技術も世界一なのだという。 今更、無反省にそんなこと言うなよ。だったらもっと前からそう主張していればいいじゃない。それにそうだったらなぜ、せっかく日本の自前…

チェコの1960年代アヴァンギャルドフィルム『夜のダイヤモンド』

先日日本未公開の作品『パーティと客』を紹介したヤン・ニェメッツのおそらく日本で公開されたことのある唯一の作品。ヤン・ニェメッツは1960年代チェコスロバキア・ニューウェーブ監督の中でも最も前衛的な傾向の強い監督で、かつ彼の監督作の中でも最も実…

原発は急には止まらない - 浜岡原発停止報道動に疑問

菅首相が浜岡原発の停止要請を中電にして、中電がそれを受け入れるという報道で、TVニュースを見ていると、浜岡原発の停止で地元の原発雇用が崩壊するのではないか、という報道がなされているが... おいおい、馬鹿じゃないのと言いたくなる報道。原発が発電…

アイディアに注目 韓国映画『殺してやりたい』

自殺願望の男が、殺してやりたい人間が出現することで逆に生きる力を獲得するという人生の皮肉を描いた作品。 慶尚南道の海岸沿いにある、とある病院。そこには問題の患者が一人いた。彼は、隙さえあれば自殺しようとするミンホ(チョン・ホジン)。そもそもこ…

韓国映画『詩』BD化プロジェクト進行中

以前の記事でUnited Entertainment Koreaから出たDVDの画質の悪さを指摘したイ・チャンドン監督の映画『詩』。このBlu-ray Disk化プロジェクトが進行中のようだ。以下の掲示板に投稿された記事(韓国語)によると http://m.boxweb.net/c/dvdprime/list.php?maj…

珍しく首相のナイス判断 - 浜岡原発停止

菅首相が浜岡原発の停止を要請したという。珍しく、ナイス判断をした。 もともと東海大震災の発生確率は極めて高く、明日起こっても何の不思議もないとされてきた。しかも東海、東南海、南海地震が連動しておこる可能性も高いということが明らかで、さらに津…

人生の不条理を提示する、ゲッツ・シュピールマン監督作品『Revanche(復讐)』

以前本ブログで『アンタレス』を紹介したゲッツ・シュピールマン監督の作品。本作品はベルリン国際映画祭の三部門で受賞しているほか、アカデミー賞外国語映画賞のオーストリア代表候補作に選ばれている。 ヴィーンに住むアレックス(Johannes Krisch)。彼は…

ユッケ食べて死亡 - 韓国では...?

日本で富山、福井などの焼き肉チェーン店でユッケを食べた客が病原性大腸菌O111のため死亡したニュースが流れたが、 5/5の朝、民放のニュースを見ていたら、細菌学専門の大学教授がどうやってユッケの衛生状態を確保するのかに関してコメントしている場面が…

ニューヨークのタクシーって...?

5月4日夕方TVのニュースを見ていたら、ニューヨークのすべてのタクシー(イエローキャブ)が2013年から10年かけて、全部日産製に入れ替えるとニューヨーク市が決定したのだという。 「新イエローキャブは日産製 NY市が選出、10年10億ドル契約」 Sankei.B…

原発補償で電気料金値上げ

どうもニュース報道によると、政府は原発の補償をやらせるために、電力会社に電気料金を簡単に上げられる仕組みを作るそうだが... しかし、ミスをした東電が電気料金値上げしますと言って、皆納得するだろうか? どうせとるならむしろ電気料金に応じて課税す…

カン・ドンウォン主演 韓国映画『超能力者』

カン・ドンウォン、コ・スの主演で、韓国で話題になった作品。人を操る超能力を持った男と、それを阻止する男の対決を描いた作品。日本でもカン・ドンウォン人気で公開される可能性は高いのではないか。 貧しく、父親による家庭内暴力に悩まされる家庭に生ま…

原子力発電は安くない

従来、原発の発電コストは水力発電の1/2程度とされてきており、非常に低廉だとされてきた。それが今まで原発推進のロジックになっていた。一方太陽光などの自然エネルギーはそれよりかなり高いものとされ、自然エネルギーへの転換は幻想でしかないとされてき…

パン・ホーチョン監督の一押しコメディ映画『公主復仇記(ビヨンド・アワ・ケン)』

ようやくパン・ホーチョン(彭浩翔)監督の作品(『ドリーム・ホーム』)が日本で一般劇場公開されると先日書いたが、それを記念した彼の特集上映を前に、彼のコメディを代表する本作のレビューをアップしたい。 実はかつて最初の日本劇場公開作になるはずだった…