yohnishi’s blog continued

webry blog から引っ越してきたブログです

2011-01-01から1ヶ月間の記事一覧

鬼才 池田敏春監督死去確認

1.29の各紙の報道によると映画監督池田敏春氏の死亡が確認されたという。昨年12月24日に志摩市内の知人の家を出た後行方不明だったという。また、昨年6月ごろTwitterで、「死にたい」などと発言したことが確認されており、自殺の可能性を含めて捜査中だとい…

一ノ瀬俊也, 2010, 「故郷はなぜ兵士を殺したか」角川選書

「郷土」はどのように聖戦に関わったかという画期的な視点から、市井の人々と戦争の関わりを読み解いた労作。 個人的には吉田弦二郎の日本初の反戦小説といわれる原作小説を映画化した増村保造の『清作の妻』に描かれた、村の共同体が兵士を死に追いやる描写…

『波に流れて』: ペルーの美しい漁村を舞台にゲイの悲劇的関係を描いた南米映画

南米の不思議な雰囲気を持つゲイ映画。ペルーの漁村の青年と都会の金持ちの青年との男性同士の困難な恋愛を描く。 ミゲル(Cristian Mercado)はペルーの砂浜の美しい漁村の猟師。彼には、新婚で現在身重のマリエラ(Tatiana Astengo)という妻がいる。猟師仲間…

1月韓国盤DVD化、韓国映画評価

2011年1月に韓国でDVDとして刊行された(される予定の)韓国映画の、韓国の映画情報サイト、シネ21(一部ダウム映画)における評価を以下にまとめてみた。以下、発行日は Yesasiaサイト記載の発行日、分野はシネ21の区分によるもの、評価平均は評論家及び一般ネ…

サッカー狂の北朝鮮軍人を描くヒューマン・コメディ映画『夢はかなう』

イ・ミョンバク政権下で、韓国と北朝鮮の関係は冷え込み、さらに昨秋は北朝鮮によるヨンピョン島の砲撃と、最悪の時期に公開&DVD発売(韓国)となった韓国映画『夢はかなう』。本作品は2002年ワールドカップをバックグラウンドにDMZを挟んで警備に当たる、サ…

素材の良さで救われた 映画 『おくりびと』

最近邦画が元気、と言われるものの、必ずしも作家性の感じられる作品が多い訳でなく、TV局等が主導の安直な企画が目立つ作今。ミニシアターもどんどんつぶれているし。とはいえ、北野武や是枝裕和といった作家性が売り物のビッグネームや、「寅さん」「釣り…

白人だってテロリストたり得る

2011年1月8日、アリゾナ州ツゥーソンで同州選出の民主党女性連邦下院議員ガブリエル・ギフォーズ氏が銃で撃たれて重体となったほか、参加者6人が殺された。 「米下院議員が集会で撃たれ重体、連邦判事など6人死亡」(トムソン・ロイター 2010.1.9) http://new…

異邦人の目から見た韓国を描いたインディー映画 『初めて会った人々』

2009年6月韓国で公開されたインディーズ映画。韓国に住む外国人やマイノリティーの視点から韓国社会を見ていく映画。 脱北者のジヌク(パク・インス)は、脱北者の教育施設、ハナ院の修了を目前に控えている。彼が親しくしていた脱北者の4人は釜山に、彼は一人…

菅内閣、実は与謝野傀儡内閣だった?

菅内閣の与謝野入閣、菅内閣が馬脚を現したというか、そうだったのかという感が強い。そもそも参院選直前の唐突な消費税10%発言。なぜ突然消費税増税でしかも10%でなければならなかったのかというのが疑問であったが、今回の与謝野入閣でそうだったのか、と…

ウィルス対策ソフトの鍵は、ウィルス検出率とは限らない

先日の三連休に、近所の知人からパソコンの調子が悪いとSOS。早速向かってみると、セキュリティソフトを偽装したマルウェアに完全に感染している(OSはXP)。取りあえず、セーフモード+コマンドラインで再起動掛けて、マルウェアを削除しようとするが、マルウ…

日本で未紹介のフランチシェク・ウラーチル監督作品『アデルハイド』

チェコの黒澤明とも言うべきフランチェシク・ウラーチル監督。日本では全く知られていないが、彼が1967年に撮影した『マルケータ・ラザロヴァ』は、カロリヴィ・ヴァリ国際映画祭にて、チェコ映画史上最高傑作映画に選出されている1)。その監督の初のカラー…

イギリスの名優、ピート・ポスルスウェイト死去

イギリスの名優、ピート・ポスルスウェイトが2011.1.2亡くなったという。 「英俳優、ピート・ポスルスウェイトが死去」 MTV JAPAN http://www.mtvjapan.com/news/cinema/18627 上記記事によれば長年癌を患っていたと言うことだが.... なんと言っても印象的な…

東京のタクシーが韓国へ行くコメディ『東京タクシー』(監督編集版)

日韓合作のコメディ映画。オリジナルはBSチャンネル「MUSIC ON! TV’」10周年を記念したBS放映ドラマとして企画されたもののようだが、その素材を使ってディレクターズカット・劇場版として再編集された映画。監督は独特のユーモア・コミック感覚にあふれた『…

イ・ミョンセの映像詩『M』

映像美にこだわるイ・ミョンセの映像詩とも言うべき2007年作品。 あらすじは goo映画『M』 http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD13901/index.html あらすじらしいあらすじは、実はないと言っていいこの作品。テーマは富豪の娘ウネ(コン・ヒョジン…

Web備忘録 - 世界に通用しない日本企業のコミュニケーション

日経ビジネスオンラインの「強烈な成功体験がアダになる - 中国の「国情」理解なしにコミュニケーションは図れない」(金鋭著)という以下の記事(2010.12.28) http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20101221/217669/?P=1&ST=spc_glbl この記事の中で…

安易な結論付けを許さないイ・ジュニク監督最新作『雲を抜き出た月のように』

『王の男』『楽しき人生』などのヒット作を生んできたイ・ジュニク監督監督の最新作。壬辰倭乱(豊臣秀吉の朝鮮侵略)前後の朝鮮に起きたイ・モンハク(李夢鶴)の乱を描いた作品。原作はパク・フンヨンの同名の漫画(1994年)。原作漫画はフランクフルト図書展で…

高峰秀子死す

女優の高峰秀子氏が2010.12.28肺がんのため亡くなったという。 「女優の高峰秀子さんが死去 「二十四の瞳」に主演」2010.12.31(共同通信記事) http://news.goo.ne.jp/article/kyodo/entertainment/CO2010123101000349.html 非常に、理知的な演技をする女優さ…

香港インディペンデント・コメディ映画『Citizen King』

2008年に製作された香港のインディペンデント・コメディ映画。新しい映画作りを志すが、既存の香港映画界で受け入れられず、失意を感じていた映画青年が、アメリカ進出を目指して画策するというお話。独特のユーモアとペーソスにあふれる作品。パートカラー…